こんにちは!電脳せどらーミントです。
前々回の記事で、ネットショップの店長時代に、購入者の家へ未払金を取り立てに行った時の話を書いたところ思いのほか好評だったので、気をよくして今回もネットショップ時代の記事を書いてみたいと思います。
今回は、本当に恐ろしい「初期不良」の話になります。
もくじ
おしゃれで可愛いインテリア雑貨のお店。

私は輸入インテリア雑貨を扱うショップを運営していました。
商品はほとんどが中国製で、リーズナブルだけど、おしゃれで可愛くてカラフル。
新商品が入るたびに私自身も楽しくて、ワクワクしながら商品ページを作ったものです。
しかし、今でこそ中国製も品質が向上しましたが、10数年前の当時はまだまだ怪しい商品が多くありました。
当然ですが、商品の初期不良はあってはならないことです。
それでも安くて可愛い雑貨なら笑って許せるってこと、ありませんか?
ありますよね??・・・ダメですか・・・まぁ、本来はダメです。(当たり前やろ)
さて、表題の「初期不良」は可愛い雑貨ではなくガチの家電だったので、笑って許せるレベルではありませんでした。
「初期不良!」お客様から電話があった。

電話の音「RRRRRRRRR・・・」
私「はい。〇〇〇(ショップ名)です。」
お客様「あの~、先日おたくの『スタイリッシュ扇風機(仮名)』を購入した者ですが・・・」
※当時、背の高いスタイリッシュな扇風機を扱っていました。
私「はい!ありがとうございます。」
お客様「扇風機の首が折れて落ちたんですよ・・・。それがたまたま下に赤ん坊がいたんです。」
私「(絶句)」
お客様「赤ちゃんに当たらなかったから良かったものの、もし当たっていたらと思うと。」
私「そ、それは誠に申し訳ございません!すぐにメーカーへ連絡しまして対応をいたしますので・・・」
ドキドキしながら一旦電話を切らせていただき、メーカーへ事情を話して、お客様からメーカー(国内の輸入元)へ直接返品していただくことになりました。
「交換希望!」再びお客様へ電話連絡。
こういう時の電話は気持ちが沈みますが、お客様へ伝えないことには話が前に進みません。
私「このたびは商品の初期不良で大変ご迷惑をおかけし・・・(以下略)」
お客様「はい・・・」
私「お手元の不良の品ですが、お手数ではありますが送料着払いでメーカーへご返品いただけますでしょうか?代金の方は全額返金させていただきます。」
お客様「え?いえ、交換して欲しいんですが~・・・」
私「あ、あの、しかし、本当に万一のことがあってはアレですので、今回はご返品いただいて、全額返金ということで・・・」
お客様「う~ん・・・でもアレ気に入ってるんですよねぇ・・・どーしようかなー・・・」
ということで、結局お客様の方からまたメールで連絡をいただくことになりました。
「交換希望!」お客様からメールが来た。

2~3日後にお客様からメールが届きました。
まさかとは思いましたが、やはりあの商品がどうしても欲しいので、良品と交換して欲しいとのこと。
私にはちょっと信じられなかったです。
だって、首が落ちたんですよ?それも赤ちゃんの横に。
同じ商品がまた欲しい?!
販売しておいてこんなこと言うのもアレですが・・・
いずれにせよ、返品交換はありえないです!
ここは心を鬼にして(表現おかしい?)お客様にメールでこう伝えました。
「誠に恐れ入りますが、今回の件は単に初期不良と言うことでは済まされませんので、当店ではこの商品を今後取り扱い中止といたします。
ですので、ご希望にそえず申し訳ございませんが、今回は交換を承ることができかねます。ご注文は取り消しとさせていただきたく存じます。」
それでなんとかお客様にはご納得いただき、全額返金をさせていただきました。
「初期不良」販売店としての責任

この件では幸いなことに下にいた赤ちゃんは怪我をしませんでした。
もし折れた扇風機の頭が赤ちゃんに直撃していたら・・・と思うと今でもぞっとします。
ところで、こういう初期不良はメーカーの責任なので、私たち販売店には何の責任も無いようにも思えますが、果たしてどうなのでしょう?
ネットで調べてみたところ、「販売責任」という言葉が出てきました。
法的な詳しいことまではわかりませんし、もちろんケースバイケースだと思います。
しかし、例え販売店には検品が不可能な不良でも、直接お客様と販売契約を交わすのは販売店なので、「関係ない」で済まされないことは確かです。
まぁさすがに今回のような「扇風機の首が折れた」という話を聞いて、「うちは関係ないです。メーカーに言ってください」と言うショップは無いだろうとは思いますが・・・
お客様から見たら同じ
販売店にはどうしようもないような初期不良であっても、お客様から見たら販売店もメーカーも同じです。
商品の不良だけではなく、例えば、配達に関することでもそうです。
「配達の遅れ」などについても「関係ない」では済まされません。
販売した商品に関わることはどんな内容であろうと一旦は話を聞き、お客様に非が無い場合は、メーカーや配送業者に代わってお詫びし、誠意のある対応をしましょう。
販売店と、メーカーや配送業者の関係は、お客様には全く関係ないことです。
お客様から見えないところで、メーカーや配送業者としっかり話し合えば良いと思うんですよ。
おわりに

「扇風機の首が折れて落ちた」と聞いたときはホンマに青くなりました。
しかも下には赤ちゃんが・・・怖い怖い!怖すぎです。
ここまで極端な話はめったに無いとは思うのですが(あっては困ります!)、一般的な初期不良は結構ありますよね。
電脳せどりをしているとオークションやフリマで仕入れることが多いので、「初期不良はメーカーに直接言ってください」と商品説明に書いている人がいたりして、ちょっとびっくりします。
実際、不良があった際に問い合わせを入れたら、「メーカーの初期不良ですね。」という返答で、交換には応じたものの、謝罪の言葉が全く無かったのには驚かされました。
まぁ、オークションやフリマってそういうレベルのものなのかも知れません。
しかし当然ですが販売形態に関わらず、物を売ってお金を得るのですからオークションであろうがフリマであろうがネットショップであろうが、責任は同じです。
amazonは出品者に対して厳しすぎるとの見方も一部にはありますが、そのおかげで購入者の信頼を得ることが出来た結果、多少価格が高くなっても購入していただけているのではないでしょうか。
今後も販売者としての自覚をもって、誠意のある運営をしていきたいと思います。
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